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2025 6月の記事一覧
~転倒から始まる、肩の骨折にご注意を~
こんにちは!セドナ整骨院です。
今回は、高齢者に特に多い骨折のひとつである「上腕骨外科頚骨折(げかけいこっせつ)」についてお話します。
聞きなれない名前かもしれませんが、実は高齢者の転倒によって起こる骨折の中でも、大腿骨骨折や脊椎圧迫骨折に次いで頻度が高い骨折のひとつです。
ご家族やご自身の健康管理のためにも、ぜひ知っておいてほしい内容です。
まず、「上腕骨」というのは、肩から肘にかけての長い骨のことです。その中で「外科頚(げかけい)」という部分は、肩の関節のすぐ下にあたる細くなった部位で、骨折が起こりやすいポイントです。
この部分は骨の構造上、加齢とともに骨密度が低下しやすく、転倒などの衝撃にとても弱くなっています。
高齢者の上腕骨外科頚骨折の多くは、転倒が原因です。
…といった日常生活の中での些細な転倒でも、腕をついて肩に強い衝撃が加わることで、骨折が起こることがあります。
特に、骨粗しょう症を患っている方では、わずかな転倒でも骨が折れてしまうリスクが高くなります。
上腕骨外科頚骨折では、次のような症状が見られます。
腕を抱えるような姿勢をとっている方は要注意。転倒後にこのような症状が見られたら、早急に医療機関を受診しましょう。
骨折の程度によって異なりますが、基本的には保存療法が第一選択です。
骨のズレ(転位)が少ない場合には、手術をせずに「三角巾」や「ギプス固定」などで数週間ほど安静にします。
一方で、骨が大きくずれている場合や、血管や神経の損傷がある場合には手術療法が選択されることもあります。
治療後は、肩関節の拘縮を防ぐためのリハビリが非常に重要です。痛みや恐怖感から動かさないままでいると、関節が固まり、日常生活に大きな支障が残ってしまうこともあるのです。
整骨院では、医師の診断後に「骨折後のリハビリ」や「肩関節の可動域の回復サポート」、「筋力低下予防」などに対する施術を行うことが可能です。
◎よくあるリハビリ内容
正しい知識のもとで、段階的にリハビリを進めることが大切です。
高齢者の骨折は、1回の転倒がそのまま寝たきりにつながるリスクがあるため、何より予防が大切です。
◎骨折予防のポイント
1. 骨を強く保つための栄養
カルシウム・ビタミンD・たんぱく質をしっかりと摂取しましょう。
2. 運動で筋力とバランス感覚を維持
歩行や軽い体操、ストレッチなど、毎日続けることが大切です。
3. 転倒しにくい生活環境を整える
滑りやすい床、段差、暗がりなどの見直しを行いましょう。
4. 足腰の状態をこまめにチェック
筋力や柔軟性の低下が気になったら、早めに整骨院や専門機関にご相談を。
上腕骨外科頚骨折は、高齢者にとって身近でありながら、生活の質を大きく左右する骨折のひとつです。
「転ばない」こと、「転んでも大きなけがをしない身体をつくること」、そして「万が一の際には適切なリハビリを行うこと」がとても重要です。
整骨院では、ケガの予防から術後リハビリまで、地域の皆様の健康を支えるお手伝いをしています。
肩や腕に違和感がある方、動きに不安を感じる方は、お気軽にご相談ください。
〜自律神経と東洋医学の視点から整えるカラダ~
こんにちは!
暑さが本格的になってくるこの時期、「食欲が出ない」「体がだるい」「眠りが浅い」…そんな不調を感じていませんか?
それはもしかすると「夏バテ」かもしれません。今回は、自律神経と東洋医学の視点から、夏バテの原因と対策をわかりやすくご紹介します。
私たちの体には、「交感神経」と「副交感神経」からなる自律神経が備わっており、活動と休息のバランスを保つ大切な役割を果たしています。
しかし、真夏の環境はこのバランスを大きく乱してしまいます。
例えば…
こうした状況が続くと、交感神経が常に優位になり、体は「緊張モード」から抜け出せなくなります。その結果、胃腸の働きが落ちたり、疲労が蓄積して回復が追いつかなくなったりするのです。
自律神経の乱れは、「なんとなく調子が悪い」という夏バテ特有の状態を引き起こします。
東洋医学では、季節の変化と身体の調和を重視します。夏は五行で「火」に属し、心(しん)と深く関係しています。
また、夏の暑さは「暑邪(しょじゃ)」と呼ばれる外的要因であり、気(エネルギー)や津液(体の潤い)を消耗しやすくします。さらに、冷たいものの摂取や冷房の影響で「寒邪」が体内に入り込むと、内外のバランスが崩れ、「脾(ひ)」や「胃(い)」の働きを弱めてしまいます。
1. 気虚(ききょ)タイプ
エネルギー不足で、倦怠感や動きたくない感覚が強いタイプ。
→ 胃腸が弱り、消化吸収がうまくできていない可能性。
2. 陰虚(いんきょ)タイプ
体の潤いが不足し、ほてりや喉の渇き、不眠を伴うタイプ。
→ 暑邪で体内の水分が消耗された状態。
3. 湿熱(しつねつ)タイプ
体内に熱と湿気がこもり、頭が重い、胃がもたれる、下痢などの症状があるタイプ。
→ 冷たいものや油っこい食事、湿気の多い環境が原因。
◎整体・東洋医学的アプローチ
・背部の自律神経調整
背中には交感神経の反応点が多くあり、特に胸椎5番〜腰椎2番付近を緩めることで、交感・副交感神経のバランスを整えます。
・経穴(ツボ)を活用する
・お灸などで体表からの温度調整と血流改善を行うのも効果的です。
◎日常生活でできるセルフケア
1. 冷たいものを控える
冷たい飲食は胃腸を冷やし、消化吸収力を低下させます。常温〜温かい飲み物を心がけましょう。
2. 汗のかきすぎに注意
汗は必要な生理反応ですが、かきすぎると津液の消耗につながります。適度な水分とミネラル補給を。
3. 質の良い睡眠をとる
深部体温を適切に下げるため、就寝前にぬるめのお風呂に入り、副交感神経を優位にしてから眠ることが大切です。
4. 香りの力を借りる(プルースト効果)
東洋医学では「香り」は気の流れを整える作用があるとされます。自律神経にも影響を与える香りの力を使って、好きな香りで心身を整えるのも良いでしょう。
夏バテは、ただの「暑さによる疲れ」ではなく、自律神経の乱れや東洋医学的な気血水のバランスの乱れが関与しています。
整体や鍼灸といった身体からのアプローチ、そして生活習慣の見直しを通して、今年の夏は「バテない身体」をつくっていきましょう!
気になる症状がある方は、ぜひ一度ご相談ください。私たちが、あなたの身体の声を丁寧に聴き、心身ともに整えるお手伝いをさせていただきます。
こんにちは。セドナ整骨院です!
高齢者に多くみられる骨折には、いくつかの代表的なものがあります。
今回は、これらの中でも手首を骨折する「橈骨遠位端骨折(コーレス骨折)」について詳しくご紹介します。
橈骨(とうこつ)は、前腕にある2本の骨のうち、親指側にある骨です。
この骨の手首に近い部分(遠位端)で骨折が起きるものを「橈骨遠位端骨折」と呼びます。
その中で特に多いのが「コーレス骨折」というタイプです。
これは、転倒時に手のひらを地面についたときに発生する骨折で、骨が背側(手の甲側)にずれる特徴があります。
コーレス骨折は、以下のような場面で発生することがあります。
手のひらをつくことで、手関節に背側凸の力がかかり、橈骨の遠位端に負荷が集中し、骨折に至ることがあります。
コーレス骨折では、以下のような症状が見られます。
また、骨のずれや骨片の状況によっては、神経が圧迫されて、しびれや感覚異常が生じるケースもあります。
• 問診、視診、触診
• レントゲン撮影(X線検査)による骨折の確認
骨折の有無、骨のずれ(転位)、関節への影響などを詳細に調べます。
骨折の程度によって、保存療法と観血療法が選択されます。
~保存療法(手術をしない治療)~
骨のずれ(転位)が小さい場合に行われます。
ギプスやシーネ(副子)で手首を4~6週間程度固定し、自然治癒を目指します。
~観血療法(手術を行う治療)~
骨のずれ(転位)が大きい場合や関節面まで骨折線が及んでいる場合には、整復処置(骨の位置を元に戻す)が行われます。
必要に応じて、金属プレートやピンによる内固定手術が行われることもあります。
~手首・指の可動域改善~
長期固定により、関節が硬くなったり動きづらくなることがあります。
当院では、徒手療法や運動療法を組み合わせて、可動域の改善を図ります。
~筋力回復のトレーニング~
固定中に落ちてしまった前腕・手指の筋力を取り戻すために、段階的なトレーニングを行います。
~むくみや腫れの緩和~
症状に応じて、低周波治療や温熱療法、などの物理療法、オイルマッサージなどの手技療法を取り入れ、回復をサポートします。
コーレス骨折後は、以下のような日常動作に支障が出ることがあります。
当院では、そうした日常動作に対応するリハビリメニューや自宅でのセルフケア指導も行っています。
コーレス骨折後は、以下の点に注意することで再発や他のケガを防ぐことができます。
整骨院では、必要に応じて転倒予防の運動指導や姿勢のチェックも行っています。
橈骨遠位端骨折(コーレス骨折)は、手をついて転んだときに発生しやすい骨折の一つです。
骨折そのものだけでなく、その後の可動域の制限や筋力低下、生活への影響にも適切に対応することが大切です。
当院では、コーレス骨折後のリハビリや生活復帰に向けたサポートを行っています。
「ギプスが外れたけど、手首の動きが悪い」
「以前より握力が落ちた気がする」
そんなお悩みがありましたら、お気軽にセドナ整骨院までご相談ください。
皆様が安心して日常生活を送れるよう、私たちが全力でサポートいたします。
年齢を重ねると、思わぬ転倒やちょっとした動作で骨折してしまうことがあります。その中でも「高齢者の4大骨折」と呼ばれるものがあります。
この4つは
の4種類で、特に高齢者に多くみられる骨折です。
今回はその中でも、腰椎圧迫骨折(ようついあっぱくこっせつ)について、できるだけわかりやすく解説していきます。
腰椎圧迫骨折とは、腰の背骨がつぶれるようにして骨折してしまうことです。
腰椎(ようつい)というのは、背骨の腰の部分のことです。背骨は「椎体(ついたい)」という小さな骨がいくつも積み重なってできていますが、そのうちの1つが潰れてしまうように変形します。
この骨折は、強く転んだときだけでなく、くしゃみをしたり、重い物を持ったり、ただ立ち上がったりしただけで起こることもあります。
特に骨がもろくなる「骨粗しょう症(こつそしょうしょう)」のある高齢者に多く見られます。
腰椎圧迫骨折の主な症状は、以下のようなものがあります。
特に「転んだ記憶はないのに、腰が痛い」というケースでは、この骨折が起きていることもあります。
一番多い原因は骨粗しょう症です。これは、加齢などで骨の中がスカスカになり、骨がもろくなる病気です。
高齢になると、特に女性では骨密度(骨の強さ)が低下しやすくなります。閉経後は女性ホルモンが減ることが影響し、骨が弱くなってしまうためです。
そして骨が弱っていると、ちょっとした衝撃や負担でも骨が潰れるようにして折れてしまうのです。
たとえば…
転んで尻もちをついたとき
重たい荷物を持ち上げたとき
咳やくしゃみをしたとき
このような場面でも、骨折が起きることがあります。
まずは病院での診察とレントゲン(X線)検査が基本になります。
痛みの場所や経過を聞いたあと、背中や腰を押して痛みが出るか確認します。そのうえで、X線を撮ると、椎体の潰れがわかります。
ただし、骨折したばかりだとX線ではわかりにくいこともあるため、MRI検査を行うこともあります。MRIでは骨の中の状態がよく見えるため、新しい骨折か、昔の古い骨折かの区別もできます。
多くの腰椎圧迫骨折は、手術をしなくても治せる骨折です。
保存療法(手術なし)
通常、痛みは数週間~1か月ほどで落ち着いてくることが多いです。
手術が必要な場合
こうしたときは、骨セメントを入れる治療(BKP:バルーン椎体形成術など)や、金属の器具で固定する手術が行われることもあります。
腰椎圧迫骨折を放置してしまうと、以下のようなことが起きる可能性があります。
そのため、早期発見・早期治療がとても大切です。
腰椎圧迫骨折を一度起こすと、次の骨折が起こりやすくなることがわかっています。日本骨粗鬆症学会では、以下のような対策が重要とされています。
腰椎圧迫骨折は、高齢の方にとって身近で、けっして珍しい骨折ではありません。「転んでないのに腰が痛い」「背中が急に曲がってきた」といった症状があるときは、早めに病院で診てもらうことが大切です。
また、骨折の治療だけでなく、骨を強く保つことや、転倒を防ぐことも、これからの健康にとってとても大切です。
ご自身やご家族の健康を守るためにも、腰椎圧迫骨折について正しく知り、日頃から備えていきましょう。